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「聞き書き絵本」の展示会では、多くの方が自らの人生の記録を残しておられることを知りました。
私自身の人生をふりかえる気持ちになり、古橋さんにお会いしてその機会を得ました。
インタビューを受ける都度言いたい放題しゃべったことを、うまく整理し編集してもらえて、うれしく思っております。
現時点で、未だに整理できていない書類や書籍がたくさん残っております。
整理しようと段ボール箱から出すたびに、その当時の記憶がよみがえり、話してきましたが、今回掲載した内容を軸に、残すべき資料を整理して、断捨離に進もうと考えております。
世間では「リスキリング」の必要性が叫ばれていますが、私の場合、既に2回のリスキリングを実践したと考えることもできそうです。
1回目は教育、2回目は農業、とそれぞれの知識技術を学び直したと言えますから。
美しい装丁の本が送られてきて、早速配布した皆様に喜んでいただく事が出来ました。
何度も原稿の推敲・校正に時間を掛けていただき、楽しいイラストときれいな装丁で製本して頂いた、古橋さんご夫婦に感謝申し上げます。
Y.Nagai
『お客様の詩』 古橋ご夫妻に
産みの苦しみって言葉があるけれど、
本当にそれがわかるのは、赤ん坊を産んだ
女性だけじゃないのかな。
でも、どんな仕事にも、産みの苦しみは
あるような気もする。
それはもちろん比喩的な意味でだけど。
僕はこの本でほんの少し
文章を書くだけなのに、
段々それが苦しくなってきて。
自分の中途半端なところに、
赤ん坊が詰まっちまったみたいだった。
別に学校みたいにテーマを決められて、
いついつまでに書けとか言われてもいないのに。
思う存分、好きなことだけ書けばいいはずなのに、
何故だろう?
此処のお客様の声を読ませてもらうと、
産みの苦しみどころか、
産みの喜びに溢れていて、びっくりだ。
きっと、実際の出産でも、
それはあるんだろうな。
産声を上げる赤ん坊を見つめるお母さん。
もう一人嬉々とした人がいて、
それは奇特な産婆さんだ。
血まみれでトラブル満載の出産現場の中で。
何を楽しそうにしているんだろう?
産婆さんの寡黙な旦那は、僕の友人です。
彼はタイトなスケジュールを割り振られても
黙ってペン先を研いでいます。
でも、ごく稀にボソッと呟きます。
ああ、そうか。
こんなふうに。
戦後間もない頃に始めた、
家内制手工業みたいに。
総出で、色艶を眺めたり、校を正したり。
遠い昔窓から見た見た、
昭和のセピア色した風景だ。
小川 拝
松見光数様から、お礼のお手紙をいただきました。
傾聴してその方の歴史を物語りにして絵本にして生きてきたことをひとつの形にして等々、古橋悦子さんがされておられること全てに大きな共感を覚え、感激しております。
私は介護の仕事をしておりますが始めは聴き手介護士としてのスタートでした。お年寄りに寄り添い傾聴し時には思い出の一場面を描き、脳の活性化や認知症予防といった改善方法を模索しながら日々を過ごして参りました。
1人ひとりの方の人生を絵や物語にしてその方の納得のいく作品に仕上げる作業を実行されておられる古橋さんの技術の高さと根気強さ、そしてその人が生きてきた証を残したいという思いの強さに心揺さぶられる思いです。
この度は介護をされる側もする側も両者がほんわかするような日々のあるあるを4コマ漫画にして介護には大変なこともあるけれど、思わずくすくすっと笑ってしまうような楽しいこともたくさんあるんだということを少しでも多くの人に気付いてもらいたい、という私の思いに力を貸して下さり、4コマ漫画作成を実現させて下さった古橋悦子さんに感謝の気持ちで一杯です🌷
♪本当にありがとうございます♪
🍓いちごの家デイサービス🍓
2022年5月 こうのあきこ様より 『まだ見ぬ、天涯孤独の皆様へ』完成
天涯孤独で絶家、要するに私がこの世にいたという事を証明する血縁がいない・・・でもこういう人生を歩んでいた人がいた事を伝えておきたい・・早逝した夫との縁、特に、令和の元号を共に跨いだ相棒(配偶者)の証も遺したい、とっても不器用で失敗だらけの私がいた事を遺したい、そんな思いの傾聴・ご指導を通して辛抱強く伴走してくれたのが、古橋悦子さん。時はコロナ禍、東女と京女の同世代のリモートの結集、初めての自分史、同業種の介護福祉士、介護支援専門員のお仕事されていた杵柄が、心地よい傾聴の素晴らしさも刺激になりました。ご本はリモートで作成しました。
世の中、余り自分の失敗談や寂しさの本が無いことに常々不満を持っていたので、自分で作っちゃえって思って書きました。
人ってあ~自分だけじゃ無いんだって出会いが、救われること多いですものね。
家族運、超薄い私の無いないずっこけ物語が、手にとって頂いた方にとって、「私なんかまだましだったんだ!この人(著者こうの)に比べて。」って思って頂ければ、正直に自分史を書いた冥利に着きます。
是非、お手元のお友達にさせて頂ければ嬉しく思います。どうぞ宜しくお願いいたします。
古橋さんのこのホームページから高林實結樹さんを知り、親子の年齢差で、本作りということで親しくさせていただくことができました。
重ねて、高林實結樹さん、古橋悦子さんに感謝申し上げます。
こうのあきこ 。
2020年12月 辻 由美子様 より 辻 悦子様の「野の草を目にするたびに」 完成
「うわー!立派な本ができたなあ。」満面の笑みをうかべながら完成した本を手にした母。何度もページをめくり、じっと目を閉じては過ぎ去った日々をじっくりと振り返っているようでした。その母の姿を見ながら思いました。本作りに取り組めてよかったと・・・。
家族みんなで作りあげた「野の草を目にするたびに」は、みんなの宝物であり家族の歴史でもあります。
もし京都新聞を目にしなかったら古橋さんにも出会えなかったしこんな満足感は味わえなかったのでしょう。
本当に有り難いことです。
コロナ禍中での思い切った決断でした。
「私も自分史を作ってみようかな?」この母の呟きからのスタートでした。
一歩一歩前進しながら夢の実現へと向かっていきました。
直接対面で話ができたのは2回。あとはズームやラインでの聞き取りとなりました。
優しく丁寧に母と向き合っていただいた古橋さん。
母もいつもにこにこして語っていました。本当に嬉しそうに・・・
回数を重ねていくにつれ古橋さんと母の心が通じ合っているのを私は感じていました。
本の完成までは緊急事態宣言、厳しい暑さとの闘いもありました。
道端のコスモスも長い夏が終わっても咲き続けていました。
夏から秋、そして冬まで私たちを見守り本の完成を応援してくれていました。
こんなに立派な本を手にすることができたことを有り難く思います。
古橋さんには感謝の言葉しかありません。
本当に有り難うございました。一生の宝物になりました。
辻 由美子
本を読んだ方々から感想が届いています。その一部をご紹介いたします。
お手紙も届きました。
※ さらに辻 由美子様の娘さん(悦子様のお孫さん)の香里様(ドイツ在住)からもお手紙をいただきました。
2020年4月 上野 清美 様 より
父が亡くなり、2年後に近隣の方から古橋様の紹介を受けました。そしてすぐに父母のことを「本」にしたいとおもいました。なぜかと言いますと、大変な中を生きてこられた姿を(立派な)上野家の後世に残したいとおもったからです。
形となり、とてもうれしく思っています。
2020年3月 髙林 実結樹 様 より 「戦時体験談 見知らぬ中学校の皆さんに」完成
生徒の感想文をあのように適所に挟むなど、古橋様の編集の腕前が物を言って、中学生の反応が即座に伝わるということで、読者への効果は倍増以上のものになっていると思います。対話するように読み進めることで、読者の皆さんも共感を深められると思います。私なら、末尾に一括で載せる..それしか知恵はありませんでした。それならば効果がマイナスに働くか、感想を読んで貰えなかった、ということになったでしょう。その編集方法に感動いたしました。
私に取っては日本一、世界一の編集者とご縁を頂けて、感謝の言葉も見つかりません。唯々有り難くお礼申し上げます。
(※古橋悦子より注釈・・・この本は、私は聞き書きとしてではなく、編集として関わっています。髙林様ご自身が書かれた原稿と、生徒さんたちが書かれた感想文の束が最初にあり、それらを元に資料を入れたり感想文をちりばめたりしながら、一冊にまとめました。)
2018年8月 上妻ガクジ様より 「モモ・ニケ・テディ 協奏曲(Concert)」完成
絵本の作成、本当にありがとうございました。
最初に友人から古橋様をご紹介頂き、HPで製作例を拝見した時、その感動的で重厚なストーリー構成に感心しました。ですが私達がお願いしたのは客観的には単なるペットストーリーで、愛犬家の家庭ならごく日常的なエピソードでしか無く、正直場違いな事をお願いしているような気もしていました。そんな日常的なテーマでも真摯にヒアリングを重ねて頂いた結果出来上がった絵本は、見事な我が家のファミリーヒストリーに昇華されており、行間や巧みな挿絵の中に我が家の3頭の犬がまさしく息づいていました。私達にとっては、読み返す度に彼らの息遣いや手触り、体温がリアルに甦る、魔法の絵本となりました。我が家の宝として、大切にしていくつもりです。
2018年3月 O様より 「おもちゃライブラリー やさいの会ものがたり 35周年記念誌」完成
出来上がった記念誌を関係者の方々に配布したところ、たくさんの反響がありました。その一部を、「お客様の声」としてご披露いたします。
◆ 「やさいの会 ものがたり」が届きました。一人で頁をめくりました 胸がいっぱいになりました。
◆ 「ありがとう一気に読んだわ 胸いっぱい!しばらく手元においておくわ」
◆ 立派な記念誌を編集も素晴らしい!ありがとうございます 写真もきれいです
◆ ありがとう35年 立派です ゆっくり読ませていただきます
◆ 皆様の温かい交わりを感謝しつつページをめくっています。
◆ とても楽しい絵本を読んでるみたい、すごいね
◆ これだけ長く続けることがすごいことですね
2017年10月 K様より
絵本を作って頂き感無量です。
私の伝えたかった思いを、素直で美しい言葉で表現して頂けて、とても嬉しいです。
義理母には心から感謝する気持ちを本と言う形で贈る事ができ、母も涙を流して喜んでくれました。
母は本ができる前に、癌をわずらいましたが、この絵本のおかげで、前向きに治療に取り組む気持ちになりました。
絵本をとおして家族や親戚とも会話が増え、それぞれの絆も深まったと実感しております。
絵も可愛らしく暖かい気持ちになります。
小さな事でも私どもの気持ちに寄り添って組とって下さり九州まで、母に会いに行って頂け頭の下がる思いです。
ひ孫、やしゃまごの代になっても大切にしてもらえる絵本だと感じております。
誠にありがとうございました。
K様の御本の表紙です。
仲の良いご家族みなさんのお気持ちが詰まっています。
ご希望により、ハードカバーの上製本仕上げで完成しました。
表紙の絵は、お孫さんが描かれました。
太田えり子 様 より 2016年3月 「豊かに生きる -太田信雄さんと まきゑさんの ものがたり-」 完成
古橋様、この度は、父の自分史の絵本を作って頂きまして、ありがとうございました。
絵本をお願いした時から、毎回心よく遠方を我が家まで足を運んで下さり、ゆっくりと父の話を聞きとって下さいました。
その聞きとりは、丁寧で、穏やかで優しくて、父は色んなことを思い出していました。
あふれる言葉と思いが重なって、涙目になったり、歌を歌ったり、、、話があちこち飛んだり、、、
私達家族ですら知らない話や歌が次々と飛び出してきました。
父が長年、心の中にしまい込んでいた思い出話。
私達家族はその思いを知り、父を深く理解出来ました。
そして、父は毎日、古橋様が来て下さる日を、「次はいつ来てくれはるんや」と心待ちにしていたのです。
父自身も何かしら、古橋様に話を聞きとって頂き、自分の抑えていた感情を出すことによって、心の中がすっきり整理されてきて、楽になっていたのではないかと思いました。
その重くて辛くて悲しい父の想いを引き出すことは、家族には出来なかったことで、古橋様という人だから、父の想いを引き出せたのだと思っています。それは、本当にありがたく嬉しいことです。
さらに嬉しかったことは、古橋様のアイデアで母のことも載せられたこと、、、。
ついには、今現在の家族の想いまで載せて頂く事になり、兄も最後に書いていたように、家族の絆についても再認識する機会となりました。
この絵本は、父の自分史の絵本だけでなく、家族の絵本、そしてみんなの宝物になりました。
父は「生きてる間にみんなに喜んでもらえるようにするんや」と、今日も人のことを思い、太陽と大地と草花木と共に暮らしております。
最後になりましたが、ご主人様の絵は「父に激似!」と絵本を読んだ知人からの感想です。
ほっこり、温かい絵をありがとうございました。
感謝
黒澤 様 より 2015年8月 「ちいちゃんと みっちゃんの はるなつあきふゆ」完成
私の母は30年前から、関節の変形が進行するリウマチにかかっており、入院や手術を繰り返していました。ここ数年はベッドに寝たきりになっていたので、私はベッドに寝ながらでも母が楽しめる何かがないかと思っていました。
5年前、たまたま目に止まったチラシがきっかけで、デイサービスで行われた絵本の朗読会に参加したのですが、そこで、お年寄りの方から聞き取った話を絵本にされるという、古橋さんに出会ったのです。さっそく、古橋さんに母の現状をお伝えして、まずは入院先の病院を訪問していただけることになりました。
古橋さんには、母の小さい頃の思い出、子育てのエピソードなど熱心に聞いていただき、僕の想像以上に母も楽しい時間を過ごせたそうです。結局、絵本ではなく、写真と文章で構成された自分史を作ることになり、ベッドで母が詠んだ短歌や、母が生まれた台湾での家族写真、リハビリで描いた果物のイラストなども組み込まれ、大満足の冊子が出来上がりました。
一回限りで終わってしまうのはもったいないと思い、古橋さんには継続して関わりをお願いしました。、病院での母の近況を聞き取ってもらい、ミニ新聞を作成して、年賀状代わりに毎年親戚等に送っていただきました。親戚から感想を書いたお手紙をいただいたり、お見舞いにわざわざ九州から母の病院まで来ていただいたこともあり、思いがけない波及効果も生まれました。結果、4回、ミニ新聞を発行していただきました。母は容体が悪化して2015年4月に亡くなりましたが、親戚等へ母の死亡をお知らせする最後の手紙も古橋さんに作っていただきました。古橋さんのお陰で、母は最後の五年間の入院生活をそれまで以上に楽しく有意義に過ごすことができ、幸せだったと思います。特に、我々家族では聞き出せないエピソードなどを、母から聞きだし文章化してもらったことは、母の人生をふりかえるいい機会になりました。また、母の希望で、絵本ではなく冊子やミニ新聞という形にしていただいたことで、古橋さんはインタビュアー兼編集者兼出版者の役割をされたのかなと改めて思いました。
本当に古橋さんにはお世話になり、重ねてお礼申し上げます。今後も、様々な方々の絵本や自分史を作成されることで、その方の人生を味わい縦横につなぐ、すてきな役目を担っていかれることを期待しています。
尚鈴 様 より 2015年5月 「まっきーせんせいの ひしょいぬ」完成
八島 玉枝 様 より 2015年2月 「みつけた私の瑠璃色ちょうちょ」完成
2014年5月
小さな声しか出せない、ゆきが一年生になりました。クラスの皆さんに、紹介するお手紙を古橋さん夫婦に書いていただきました。
漫画を入れて頂いたり、一年生向けにひらがなのお手紙もつけてくださり、とっても、クラスの親御さんや子供たちに、ゆきのことが正しく伝わりました。ゆきが発言する時は、みんな耳を傾けて聞いてくれてます。給食が食べられなくて泣いている時は、隣の子が先生に伝えてくれます。なので、ゆきも毎日、元気に学校へ通えてます。声のことで、からかわれたり嫌な思いをすることは、全くありません。
古橋さんの家族とは息子、娘と同級生で大変仲良くしていただき、感謝しています。本当に素敵なお手紙を作ってくださり、ありがとうございました。
ゆきの母、寺山雅美より
亀川 甲 様より 2013年11月 「創造力の翼を広げて」完成
母の卒寿を一年後に控え何かできないかなとぼんやり考えていました。
そんな時TVで自分史制作を担っておられる古橋悦子さんを知りました。
わざわざ京都から西宮まで来ていただき、ゆったり一年にわたる交流になりました。自らの生涯を思い出し語る母には、ヒヤリングしていただくのがとても楽しそうでしたが、そばで聞いている私にも新たな発見がありかけがえのない時間になりました。古橋さんは、私たちの心情に限りなく近づこうとされているようでした。遠方の母校に記録を照会したり、所用のおりには母の故郷まで足を延ばして頂いたりその誠意にとても感激いたしました。
満90歳の誕生日に挿絵や写真をうまくあしらった素晴らしい本を頂きました。
立派な装丁の卒寿記念に本人の喜びは大変なものでしたが周りの者もいいものが出来たと歓喜しあいました。母の人生の記録と写真がこうして綴られるのは親族にも大変意義深いものです。
その後、月日はあっという間に8か月経過いたしましたが、折にふれ母はいまだに「よくぞここまで作っていただいた」と感謝の言葉を口にし、「私の宝だ」と満面に笑みを浮かべています。どうもありがとうございました。
中山 淳 様 より 2013年8月
大変お手数をおかけしました。何も心に残ることもなく、立派な本が出来上がり、写真もとても配置よく入れて下さり、感謝感激でございます。ありがとうございました。
佐々木 様 より 2013年6月
古橋先生のお力を借りて、母、姉たちとの思い出を素敵な絵本に残すことが出来ました。一生懸命生きた母同様、私も残り少ない人生を、大切に生きたいと思います。この機会を与えて下さいました古橋先生に、深く感謝申し上げたいです。
森一成 様 より 2012年3月「みんなのかけはし マスエさん」完成 (NHK放映あり)
母から昔のことを聞いておかなくてはと思いながら、向き合う時間がとれず、また、子の立場で冷静に、かつ客観的に話を聞くことの難しさも感じていた時に、旧知の古橋さんと再会する機会がありました。彼女が「聞き書き絵本・自分史作り」をされていると聞き、これはぜひと、ご相談したのでした。
最初は母がどのような反応をするのか不安もありましたが、すぐにそれは杞憂におわりました。古橋さんはさすがに聴き上手で、昔の話をしている時の母は生き生きとしていて、毎回とても楽しそうでした。話を聴いてもらえることで、心身のリフレッシュ効果もあるように感じ、感謝しています。また私自身も初めて知る話も時々あり、母の歩みや思いを改めて認識することができました。
それから、資料として使う写真を改めてゆっくり見たり、探し出す中で、思いがけない再発見にも新たな感動を覚えました。おぼろげな記憶を裏付ける写真や、意外な人との関わりが判明したり・・・・写真をこんなに思いを込めて見たのは初めてかもしれません。
こちらの希望を尊重しながら、貴重な時間を作っていただいた古橋さんに感謝しています。そして素敵な挿絵とともに、本づくりにご理解、ご協力いただいた古橋さんのご主人にもあわせて感謝したいと思います。
下西 久美子 様 より 2011年8月 「県との Happy Project ハッピープロジェクト」作成
私の思いを本にしてくれる人はいないかと、1年近く探していました。ある日、京都新聞の投書欄で「京都聞き書き絵本やさん」の記事を読み、すぐにネットで連絡先を調べ、連絡を取りました。古橋さんと1回目の面接が始まり、「何と物静かなお人柄の中に、しっかりと自分の考えを持った人だろう!この人なら私の思いをくみ取って下さるだろう」と感じました。古橋さんはそれまで重度障害者と接する機会はなかったと思いますが、障害者を理解するために、直接本人や家族に会って話をする、学校での様子を見に行くなどして下さいました。「あとがき」のなかで、古橋さんご自身の変化があったことを書いて下さっています。ご主人の絵もほのぼのと温かく、4こま漫画も入り、重い内容を手に取りやすく仕上げて下さったと思います。本当にありがとうございました。
障害者関係の出版社やライターはいますが、私は古橋さんに依頼して新鮮な目で障害者を見ていただき、強い理解者を増やした、「やったー!」という気持です。
平井七百次 様 より(2011年8月3日 毎日新聞 滋賀版 投稿掲載)
老いの穏やかな心境に浸っていると、人生の長い道のりを無事にたどってこられた喜びがわいてくる。ひとえに先人の導きのあったことをつくづく思い起こして感謝している。遠い子どものころに、分かりやすく手ほどきをしてくれた祖母への慕情は堪えがたく、もんもんとしている折に
、「京都の聞き書き絵本やさん」があるのを思い出し、先人の教えを絵本にしてもらった。
祖母の回想録と在りし日の写真を送ると、絵本やさんが頭に浮かんだイメージを優しい口調のストーリーにし 、それにマッチしたイラストを入れて絵本にしてくれました。大変好感の持てる出来栄えに感謝しております。
この本の複本を縁者にも配布し、みんなで祖母の遺志を継いでいこうと計画中です。この趣向が祖母の遺志に報 いる恩返しになればと期待を込めて励んでいます。
篠本 京子 様 より(2011年4月3日 京都新聞 窓 読者の声 に掲載)
愛知県に住む90歳の母が昨年12月に介護施設に入所しました。
5年ほど前より、介護が必要となり、認知症も発症していました。
以前、老人施設で私と一緒に働いていた知人が「京都の聞き書き絵本やさん」という仕事を始められているのを知り、母の絵本を作ってもらおうと思い立ちました。
母がお世話になっている施設の職員さんに、母の人生や人柄など、絵本なら手軽に知ってもらえるのでは、と考えたからです。<BR>
彼女は愛知県に出向き、直接母と会って話をし、母の育った家や今まで住んでいた家、子どもたちと遊んだ海などを見て回り、昔の写真などを参考にして、1ヶ月余りでとてもすてきな絵本を作ってくれました。
やさしい語り口の文章と、彼女のご主人によるほのぼのとしたイラストが満載の、とても心温まる絵本です。
出来上がった絵本を読み、あらためて母の偉大さと深い愛情を再確認しました。
私の孫たちが字が読めるようになったら、ひいおばあちゃんの絵本を喜んで読んでくれるだろうと、今から楽しみです。そして孫が、自分の命がどのようにしてつながってきたのかを、少しで心に留めてくれたら、母もきっと喜んでくれるでしょう。
(篠本京子様の御本「まんまる おかあちゃん」は、ききがきミュージアムに公開しています。
R様 ご家族様 より
父が入院している間に、話を聞き取り、まとめてもらいました。
私は父と一緒に暮らしてはいましたが、これまであまり、ゆっくり・じっくりと話をする機会がありませんでした。<BR>
今回の入院自体は良いものではありませんでしたが、入院でせっかく時間が出来たのだから、これまでの父の生き方が私にも分かるような、何か形になるものがつくれると良いな..と思ったのです。
(父は、完成したらベストセラーで一儲けしようと企んでいました!)
古橋さんが、父から丁寧にききとってくれたこの作品は、まるで父の声が聞こえてきそうな、そして四コマ漫画という形で更に、父のチャーミングな面が満開な仕上がりとなりました。
出来上がった作品はもちろん、つくる過程においも、丁寧なものでした。
父から出てくるエピソードを元に、その現場に足を運ばれたり、資料を集めるなど・・・。
そう、古橋さん夫妻が、父と向き合って下さっている時の姿勢やお心遣いなどが、作品を通して伝わってくるのです。
“心のこもったもの”ってこういうことなんだなあ・・・と、改めて感じさせてくれる作品です。
ありがとうございます。
(R様の御本「良ちゃんの4コマ人生劇場」は、ききがきミュージアムに公開しています。)
N様 ご家族様 より
人間って本当に明日はどうなるかわかりませんね。
昔、子供のころ、時計の振り子が左右に振れるのをながめていて、「この一振りが未来につながっているのだなぁ」と。そして、いつ止まってもおかしくない未来への振り子が動き続けていると思っているのは、幻想だと思ったことがあります。
妻の病気が分かったときは、まさに晴天の霹靂というのがぴったりでした。
ぼくと妻の振り子が違う動き方を始めた瞬間でした。
ちょうどそのとき、古橋さんが手を差し伸べてくださったことは、その「違う動き方」を調整してもらうには充分でした。とても感謝しています。
とてもユニークな妻に付き添うことはしんどくなることもあっただろうと思いますが、怒涛の二年間の頑なになりがちなぼくと妻の関係の中に入ってくださって、ずいぶんほぐされました。
まだ本は依頼していませんが、古橋さんの目を通した妻をぜひ見てみたいと思います。それは、きっと残されたものの新たな始まりにもなるように思います。