二條陣屋のお話、第二段です。
第一弾、平成二十六年「玉響(たまゆら) 古へ語り(いにしえがたり)」を作る時、二條陣屋御当主 小川平太郎様は、知識の乏しい私を相手に、ユーモアを交えつつ、流暢な京都弁ですらすらと語ってくださいました。
その時の語りを元にして、もう一つの創作小話ができました。
「へいえもんさんとタヌキ」は、最初、子ども向け語りのための台本でした。
このたび、小川平太郎さんのご子息である慎也さんより、「『へいえもんさんとタヌキ』を絵本にして、他界した父の記念の本にしたい」とのご希望があり、この本が生まれました。
絵本のあとに続く「二條陣屋の秘密」「解説のページ」そして慎也さんによる「とても長いあとがき」も含めてお読みいただけば、小川家の人たちが守ってきた二條陣屋の一風変わった魅力がきっと伝わることでしょう。